
顧問先従業員のマイナンバー・個人情報を扱う社労士事務所が、Claude Codeを安全に使うための入力ルールと注意点を具体的に整理します。
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社労士事務所がClaude Codeを使うときのマイナンバー・個人情報の配慮点
結論: Claude Codeは労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行や、特定社会保険労務士のみが行える紛争解決手続代理といった社会保険労務士の独占業務を代行するものではありません。
マイナンバーを含む特定個人情報を入力しない運用ルールを決めれば、就業規則の下書き整理や社内Q&A対応の効率化には安全に活用できます。
顧問先の個人情報を預かる社労士事務所ほど、AIツール導入の入り口で入力ルールの整理につまずきやすい
社労士事務所の所長から「Claude Codeは業務効率化に良さそうだが、顧問先従業員のマイナンバーや個人情報を扱う自分たちが使って大丈夫か」という相談が増えています。
話を聞くと、多くの場合は技術的な不安ではなく、何を入力してよくて何がNGなのか整理されていないまま検討が止まっているケースです。
社労士事務所は個人情報保護法に加えてマイナンバー法(番号利用法)という特別法の規制も受けるため、一般的な中小企業向けのAI活用ガイドをそのまま当てはめると過不足が出ます。
本稿では、社労士事務所がClaude Codeを使う際に押さえるべきマイナンバー・個人情報の配慮点を、独占業務との線引きも含めて具体的に整理します。
マイナンバーが個人情報保護法だけでなく特別な規制を受ける理由
💡 ここがポイント
マイナンバー(個人番号)は個人情報保護法上の個人情報であると同時に、マイナンバー法という特別法によって利用範囲が社会保険・税・災害対策の手続に限定されている「特定個人情報」でもある。
マイナンバーは個人情報保護法の一般的な保護に加え、マイナンバー法による利用範囲の限定という二重の規制を受ける
社労士事務所が扱う個人情報のうち、マイナンバーは特に慎重な扱いが求められます。
一般的な個人情報であれば、利用目的を本人に通知した上で業務に必要な範囲で使うことができますが、マイナンバーはマイナンバー法によって利用できる場面そのものが法律で限定列挙されています。
社会保険の資格取得・喪失届、源泉徴収票の作成といった手続以外の目的で利用したり、必要な範囲を超えて第三者に提供したりすることは原則として認められていません。
顧問先から預かったマイナンバーを、AIツールへの入力を含む「手続に直接関係しない用途」に使ってしまうと、この利用制限に抵触するおそれがあるため、そもそも入力対象から外すという発想が出発点になります。
Claude Codeに入力してよい情報・NG情報の線引き
💡 ここがポイント
Claude Codeが担えるのは就業規則の下書き整理や手続案内文の作成支援までで、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行や特定社会保険労務士のみが行える個別労働関係紛争の解決手続代理といった社会保険労務士の独占業務はスタッフや弊社のツールが代行することはありません。
社労士業務でClaude Codeに入力してよい情報とNG情報を整理すると、次のようになります。
| 情報の種類 | Claude Codeへの入力 |
|---|---|
| 個人番号(マイナンバー) | 入力NG。仮名・記号に置き換える |
| 氏名・住所・生年月日 | 入力NG。案件番号や仮名に置き換える |
| 手続の種類・一般的な書式構成 | 入力可能 |
| 就業規則の条文案・下書き | 入力可能(要検証) |
| 顧問先の未公開の労務相談内容の要旨 | 個別に匿名化した上で検討 |
| 労働社会保険諸法令に基づく申請書の作成・提出代行そのもの | 独占業務のため対応不可 |
| 個別労働関係紛争の解決手続代理(特定社会保険労務士のみ) | 独占業務のため対応不可 |
マイナンバー・氏名・住所は仮名化してから入力し、手続の型や条文構成といった一般情報はそのまま活用できる
この線引きの要点は、個人を特定できる情報とマイナンバーを入力対象から外し、手続の型や一般的な書式の組み立てだけをClaude Codeに相談する形にすることです。
弊社が相談を受けた社労士事務所でも、最初の段階で「案件番号(A社・B社)」のような仮名運用を決めておいたことで、スタッフが貼り付け前に迷わず判断できるようになった例があります。
実際の活用シーン マイナンバーを含めずに使える業務
個人情報を含まない条件設定だけを伝え、下書きのたたき台を受け取る使い方が実務的
お客様
「顧問先から就業規則の見直し相談が来るたびに、条文の組み立てをゼロから考え直していて時間がかかっています」
佐々木
「業種や従業員規模、変更したい条項の種類だけを伝えれば、Claude Codeで条文案のたたき台を数分で出せます。そこから先生が顧問先の実情に合わせて調整する順番にすると、ゼロから書く手間が減ります」
弊社で検証した範囲では、業種・従業員規模・変更したい条項の種類を箇条書きで伝えるだけで、就業規則の条文案のたたき台を数分程度で作成できました。
同様に、顧問先の従業員から寄せられる定型的な質問(有給休暇の繰越ルール、育児休業の取得条件など)への回答案の下書きも、個人名や個別事情を含めずに一般的な制度説明として作成できます。
いずれの場合も、Claude Codeが出すのはあくまで一般的なパターンに基づく下書きであり、顧問先ごとの労使協定や過去の運用実態までは反映されません。
そのため、下書きを土台に社労士本人が顧問先の実情と突き合わせて調整する、という二段構えの運用が実務的です。
Claude Codeの出力精度に関する注意点
⚠️ 必ず確認してください
Claude Codeが出力する就業規則の条文案や制度説明は、あくまで一般的なパターンに基づく下書きです。個別の顧問先への適用可否、最新の法改正への対応、労働社会保険諸法令に基づく正確性は、必ず有資格者である社会保険労務士が検証してから業務に使ってください。
AIの出力をそのまま採用せず、下書き→有資格者確認の二段構えを徹底する
生成AIは、もっともらしい形式で条文や制度説明を出力する一方、法改正のタイミングや個別の労使協定までは反映できないことがあります。
労務分野は毎年のように法改正があり、同じ「育児休業規程」という名前の条項でも、施行日によって求められる記載が変わることが珍しくありません。
弊社が事務所側にお伝えしているのは、Claude Codeの出力を「叩き台」として扱い、最新の法令・通達への適合確認は必ず社労士本人が行うという運用ルールです。
データの扱いについても、Anthropicの商用利用規約では入出力を既定ではモデル学習に利用しないとされていますが、利用規約(Usage Policy)違反への対応や法令遵守を目的として、運用ログが一定期間保持される場合があるとされています。
「学習に使われない」ことと「ログが残らない」ことは別の話なので、事務所として説明する際はこの両方を伝え、最新の条件は必ずAnthropic公式(anthropic.com/legal/commercial-terms)で確認する運用にしてください。
事務所への導入ステップ
入力ルールを先に固めてから、限定した業務範囲で試すのが定着しやすい進め方
事務所でClaude Codeを使い始める際は、いきなり全ての業務に広げるのではなく、段階的に進めるのが定着しやすい進め方です。
1つ目のステップは、マイナンバー・氏名・住所など入力してはいけない情報の範囲を、事務所内で文書化することです。
2つ目のステップは、就業規則の条文案作成や制度説明の下書きなど、個人情報を含まない業務を1つ選び、仮名運用で数件分の下書きを作成して精度を確認することです。
3つ目のステップは、確認の結果問題がなければ、貼り付け前の仮名化ルールと出力確認の担当者を事務所内で明文化し、他の業務にも順次広げていくことです。
自社の業務のどこから着手すべきか、入力ルールをどう設計すべきか迷う場合は、初月無料の経営AI診断(通常30万円相当)で事務所の業務フローを一緒に棚卸しし、具体的な導入手順まで整理することもできます。
まとめ
社労士事務所がClaude Codeを使う上で最も注意すべきは、マイナンバーが個人情報保護法に加えてマイナンバー法という特別法の規制も受け、利用範囲が社会保険・税・災害対策の手続に限定されている点です。
Claude Codeは労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行や、特定社会保険労務士のみが行える個別労働関係紛争の解決手続代理といった独占業務を代行するものではなく、就業規則の条文案作成や制度説明の下書きを効率化する補助ツールとして位置づけるのが適切です。
マイナンバー・氏名・住所を入力対象から外し、下書き作成と最終確認を明確に分ければ、独占業務との線引きを保ったまま業務負荷を下げられます。
自社の業務のどこからAI活用を始めるべきか整理したいときは、初月無料の経営AI診断で現状の業務フローを可視化し、改善提案までご一緒します。
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よくある質問
- Q. 社労士業務でClaude Codeを使うと社会保険労務士法違反になりませんか?
- A. 労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行や、特定社会保険労務士のみが行える個別労働関係紛争の解決手続代理といった社会保険労務士の独占業務を、Claude Codeが代行することはありません。 Claude Codeが担えるのは就業規則の下書き整理や社内向けQ&A回答案の作成といった補助作業に限られ、申請書の最終確認・提出、紛争解決手続の代理は必ず資格者である社労士本人が行います。 この役割分担を事務所内で明文化しておくと、スタッフの誤解も防げます。
- Q. マイナンバーをそのままClaude Codeに入力しても大丈夫ですか?
- A. 個人番号(マイナンバー)そのものをプロンプトに入力するのは避けるべきです。 マイナンバー法は個人情報保護法よりも利用範囲を限定した特別法で、社会保険・税・災害対策の手続以外での利用や第三者提供を原則禁止しています。 業務相談でClaude Codeを使う場合は、個人番号や氏名・住所を仮名・記号に置き換え、手続の種類や一般的な書式の組み立てだけを入力する運用に統一するのが安全です。
- Q. Claude Codeに渡した情報はAIの学習に使われますか?
- A. Anthropicの商用利用規約(Commercial Terms)では、API・Claude Code経由で送信した入出力を既定ではモデル学習に利用しないと明記されています。 一方で、利用規約(Usage Policy)違反への対応や法令遵守を目的として、運用ログが一定期間保持される場合があるとされています。 「学習には使われない」ことと「ログが残らない」ことは別物なので、事務所内で説明する際はこの両方を伝える必要があります。 最新の規約は必ずAnthropic公式(anthropic.com/legal/commercial-terms)で確認してください。
- Q. 事務所でClaude Codeを導入する際、最低限決めておくべきルールは何ですか?
- A. 実務で詰まりやすいのは4項目です。 1)個人番号・氏名・住所など特定個人情報を入力しない運用の明文化、2)貼り付け前に固有名詞を仮名化する手順、3)Claude Codeの出力を必ず社労士本人が確認してから使う体制、4)入力・出力のログをどこまで保管するかの取り決めです。 この4つを先に決めておけば、スタッフが「触ってよいのか分からない」状態を避けられます。
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