
監査意見の形成はAIに任せられませんが、業務記述書やフローチャート、RCMのたたき台作成はClaude Codeに任せられます。
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公認会計士事務所の内部統制文書をClaude Codeで下書きする方法
監査意見の形成そのものはAIに任せられない。しかし業務記述書・フローチャート・RCMのたたき台作成はClaude Codeに任せられる。
「AIは公認会計士の仕事には使えない」。
そう考えて、導入の検討自体をしていない事務所は少なくありません。
たしかに監査意見の形成や監査手続の実施判断は、公認会計士法上の独占業務であり、AIに任せることは絶対にできません。
しかし内部統制文書化——業務記述書、フローチャート、RCM(リスクコントロールマトリクス)、監査手続書のたたき台作成——は話が別です。
本稿では、公認会計士事務所がClaude Codeをどこまで内部統制文書の下書き作成に使えるか、独占業務との線引きとあわせて解説します。
内部統制文書の作成は、判断より前の整理作業に時間がかかる
公認会計士事務所で内部統制文書の作成がスタッフの負担になっている理由
💡 ここがポイント
内部統制文書化の負担は、判断そのものより業務記述書・フローチャート・RCMのたたき台作成という整理作業に集中しています。
内部統制監査・財務諸表監査の現場では、毎期の内部統制文書の更新作業が発生します。
業務記述書は、現場担当者へのヒアリングをもとに一から書き起こす必要があります。
フローチャートも同様に、業務の流れを図に落とし込む作業に時間がかかります。
RCMは、リスクと統制活動の対応関係を一覧化する表であり、勘定科目や業務プロセスが増えるほど作成の手間が膨らみます。
こうした文書は毎期ゼロから作るのではなく、前期の文書を土台に更新するのが通常です。
ただし、その前期の調書や文書を探し出して参照する作業自体にも時間がかかります。
実際に相談を受ける監査担当者からは、「判断の前段階である文書化だけで、繁忙期の大半の時間が埋まってしまう」という声をよく聞きます。
文書化の作業量は、勘定科目・業務プロセスが増えるほど膨らむ
Claude Codeが担える範囲と、公認会計士にしかできない範囲
💡 ここがポイント
Claude Codeが担うのは文書の下書き作成までであり、内部統制の評価結論・監査手続の実施判断・リスク評価はAIに任せられません。
公認会計士法上、監査意見の形成・表明を内容とする監査証明業務は、公認会計士の独占業務です。
内部統制の評価結論をどう下すか、どの監査手続をどこまで実施するか、勘定科目や業務プロセスのリスクをどう評価するかという判断は、AIに委ねることが絶対にできません。
これらは必ず公認会計士本人が行うという前提を、事務所内で最初に明文化しておく必要があります。
一方で、業務記述書の草稿作成、フローチャートのたたき台作成、RCMの雛形展開、監査手続書のひな形展開といった「文書の形を整える」作業は、判断そのものではなく判断の前段階の整理作業です。
この整理作業の部分であれば、Claude Codeに下書きを作らせ、公認会計士が内容を確認・修正する運用が可能です。
| 段階 | 内容 | Claude Codeの関与 |
|---|---|---|
| 文書化・整理 | 業務記述書・フローチャート・RCM・監査手続書のたたき台作成、過去文書の参照整理 | 下書き作成を支援 |
| 評価・判断 | 内部統制の評価結論、監査手続の実施判断、リスク評価の確定 | 関与しない(常に公認会計士本人) |
| 意見形成 | 監査意見の形成・表明(監査証明業務) | 関与しない(独占業務) |
Claude Codeが関与できるのは文書化・整理の段階まで
具体的な活用シーン 業務記述書・フローチャートのたたき台をClaude Codeに作らせる手順
💡 ここがポイント
現場担当者へのヒアリングメモと前期の業務記述書を渡すだけで、業務記述書とフローチャートの初稿をClaude Codeに作らせられます。
まず現場担当者へのヒアリングメモや前期の業務記述書を、Claude Codeに読み込ませます。
次に「この業務プロセスを工程順に整理し、業務記述書の形式でまとめて」と指示します。
出てきた初稿をもとに、担当者がヒアリング内容と突き合わせて過不足を確認します。
フローチャートについても、業務記述書の工程をもとに「フロー図の構成案をテキストで整理して」と指示すれば、図に起こす前段階の構成案を短時間で用意できます。
監査担当スタッフ
「毎期、業務記述書を一から書き直しているので、ヒアリングのたびに手が止まる」
佐々木
ヒアリングメモと前期の記述書をClaude Codeに読み込ませ、工程順の初稿を作らせるところから始めてみてください。ゼロから書く時間が、初稿を直す時間に置き換わります。
Claude Codeが作った初稿を、担当者がヒアリング内容と突き合わせて確認する
具体的な活用シーン RCM・監査手続書ひな形の展開と、所長が本当に解決したい経営課題
💡 ここがポイント
RCMや監査手続書のひな形展開をAIに任せる本当の狙いは、繁忙期の受任件数の上限と、ベテランへの属人化を緩和することです。
Claude Codeに「このRCMのひな形を、別の業務プロセス(例えば購買から売上へ)に合わせて構成案を作り直して」と指示すれば、展開作業の初稿を短時間で用意できます。
監査手続書についても同様に、標準的な手続項目のひな形をベースに、勘定科目ごとの構成案を展開させることができます。
こうした文書化の効率化が本当に効いてくるのは、実は現場の作業時間よりも事務所経営の側面です。
繁忙期には一人の監査担当者が対応できる件数に上限があり、文書化に時間を取られるほど受任できる件数も頭打ちになります。
さらに、業務記述書やRCMの勘所は特定のベテラン職員に属人化しがちで、その職員が抜けると事務所全体の文書化品質が落ちるリスクを抱えています。
若手の監査担当者を育てる際も、ひな形が整理されているかどうかで教育にかかる負荷は大きく変わります。
「文書化の型が担当者ごとにバラバラで、ベテランが抜けると品質が落ちる」という相談は、実際に事務所の所長から受けることが多いテーマです。
RCMのひな形は、業務プロセス間で構成を横展開できる
Claude Code活用時の精度リスクと機密情報の取り扱い
⚠️ 必ず確認してください
Claude Codeが作成した文書の下書きは、必ず公認会計士本人が内容を検証してから調書として採用してください。機密性の高い財務情報の入力にも注意が必要です。
生成AIは、一般的な業務プロセスや統制活動の枠組みについては比較的正確に出力できます。
一方で、顧客固有の業務の細部や、事務所独自のルール、最新の会計・監査基準の改正点までは正確に反映できないことがあります。
出力された文書は、必ず公認会計士本人が原本のヒアリング内容・過去調書と突き合わせて検証してから、正式な調書として採用してください。
実務上もう一点重要なのが機密情報の扱いです。
監査対象企業の未公開の財務情報や内部情報は機密性が極めて高いため、入力する内容は最小限に絞り、学習に利用されない設定が確認できる有料プランを選ぶか、API経由の利用に限定するべきです。
さらに、内部統制報告制度や監査基準は改定が続くため、Claude Codeが出力する一般論としての枠組みが最新の基準に沿っているかどうかを、都度確認する運用にしておく必要があります。
下書きは必ず公認会計士本人が原本と突き合わせて検証する
🔁 再現性の型
①1クライアント・1文書種別(例:業務記述書1プロセス分)に絞ってClaude Codeに下書きを作らせる。②公認会計士本人が内容を検証し、修正が必要だった箇所と検証にかかった時間を記録する。③問題がなければ、同じ手順を他の文書種別・他のクライアントへ順に広げる。
公認会計士事務所がClaude Code導入を始める3つのステップ
最初から事務所全体に広げず、1クライアント・1文書種別に絞って試すのが失敗の少ない進め方です。
- まず1クライアントの1文書種別(業務記述書など)に絞り、Claude Codeに下書きを作らせる。
- 公認会計士本人が内容を検証し、修正が必要だった箇所と検証にかかった時間を記録する。
- 問題がなければ、同じ手順を他の文書種別・他のクライアントへ順に広げる。
自社のどの文書・どのクライアントから着手すべきか迷う場合は、初月無料の経営AI診断(通常30万円相当)で、現状の文書化フローを可視化しながら一緒に整理することもできます。
導入は1クライアント・1文書種別で試す→検証ルールを整える→展開、の3ステップで進める
まとめ:内部統制文書の下書きはClaude Code、評価と意見形成は公認会計士本人
内部統制文書化——業務記述書・フローチャート・RCM・監査手続書のたたき台作成——は、Claude Codeが効果を発揮する領域です。
一方で、内部統制の評価結論、監査手続の実施判断、リスク評価、そして監査意見の形成・表明は、公認会計士法上の独占業務であり、AIに任せることは絶対にできません。
「文書化の下書きはAI、評価と判断は公認会計士本人」という役割分担を最初に明文化し、機密情報の取り扱いルールを整えたうえで、1クライアント・1文書種別から小さく試すのが失敗しにくい進め方です。
事務所の繁忙期対応力や若手育成の課題を含めて相談したい場合は、初月無料の経営AI診断で、内部統制文書化を含む業務量マッピングをご一緒できます。
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Harry& は、いきなり本開発の見積もりから入りません。まず ①経営AI診断(現状の棚卸し)→ ②お試し開発(PoC) で効果を実際に確かめ、③納得いただいてから本開発 に進みます。①②は無料、本開発は着手時に通常契約です。
よくある質問
- Q. Claude Codeは内部統制の評価結論そのものを出してくれますか
- A. 出しません。内部統制の評価結論、監査手続の実施判断、リスク評価の確定、そして監査意見の形成・表明は公認会計士法上の独占業務であり、AIに委ねることは絶対にできません。Claude Codeが担うのは業務記述書やフローチャート、RCMのたたき台作成という文書化・整理の前段階の作業に限られ、最終的な判断は必ず公認会計士本人が行います。
- Q. Claude Codeが作成した業務記述書やRCMはそのまま調書に使えますか
- A. そのまま使うのは推奨しません。生成AIは事務所固有のルールや最新の監査基準の改正点までは正確に反映できないことがあるため、出力した下書きは必ず公認会計士本人がヒアリング内容や過去調書と突き合わせて検証してから採用してください。検証を省くと監査品質のリスクにつながります。
- Q. 監査対象企業の財務情報をClaude Codeに入力しても安全ですか
- A. 入力する情報は最小限に絞るべきです。監査対象企業の未公開の財務情報や内部情報は機密性が極めて高いため、学習に利用されない設定が確認できる有料プランを選ぶか、API経由の利用に限定してください。内部統制報告制度や監査基準は改定が続くため、最新の基準に沿っているかも都度確認する必要があります。
- Q. 小規模な公認会計士事務所でも導入できますか
- A. 導入できます。まず1クライアント・1文書種別(業務記述書など)に絞ってClaude Codeに下書きを作らせ、検証にかかった時間と修正量を記録してから、他の文書種別やクライアントへ広げるのが失敗の少ない進め方です。所長自身が最初の1件を試し、品質を確認してから職員に展開すると事故を防げます。
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